Tour About
辺境を旅するランチ付きツーリング
瀬戸内1DAYカヤッキングは、美しい瀬戸内海の「辺境」を旅する、パドリング主体のランチ付きツーリング。島渡り(海峡横断)をする過程で、潮の流れが速い瀬戸や、うねりのある海を漕ぐこともあるため、原則的にリピーターやある程度漕げる経験者が対象となりますが、ステップアップしたいビギナー方なども参加OKとしています。いずれも、お客様の経験や当日の海況を踏まえてベストフィールドをご提案いたしますが、ある意味ここからがリアル・パドルスポーツ「シー・カヤッキング」(海旅)のはじまります。
シーカヤックパラダイス瀬戸内海
瀬戸内海はカヤッキングを楽しむ上で、この上ない環境が整った希有なる海域です。陸地に囲まれた穏やかな内海。平均2~5km置きに点在する大小700を超える個性ある島々(8割は無人島)に、3000を超える奇岩珍岩の岩礁群。海が荒れた場合でもすぐに逃げ込める起伏あるリアスの海岸に無数の砂浜。外洋と違い「風裏」となる場所が数多く点在していることは、人力旅にとってはなによりの安心材料です。そして、温暖少雨の「瀬戸内海式気候」がもたらす超ドライ風。この独特の風が極上の心地良さをを演出してくれる、正にパラダイスのようなフィールドです。
瀬戸内海の表と裏
しかし、瀬戸内海の最大の特徴にして、最も難解かつエキサイティングなポイントは干満が生み出す「潮の流れ」(潮流)があることです。「潮汐」(干満)は月と太陽の引力がもたらす海面の昇降現象ですが、「大潮」(満月と新月)前後は4メートルを超える干満差が生じる海域もあり、潮が動き出すと10ノット(時速18km)を超える激流ポイントも存在します。鳴門海峡や来島海峡、伯方島南岸の「船折瀬戸」などが代表格ですが、潮が流れ始めたらもはや海というよりは川。つまり、表の顔は「穏やかな内海」ですが、裏の顔は潮が豪快に流れる「世界有数の潮流海域」でもある。この二面性が瀬戸内海の本当の姿です。
変化と多様性を生み出すカレント
されど、この水の流れ(カレント)が生み出す変化や多様性こそが、海の豊かさを育む源であり、パドリングスポーツとしての大きな魅力でありスパイスでもあります。もっとも、ツアーでは流れが激しい時間帯は回避していますが、美しくも生きもののような瀬戸内海の本当の姿、天体が生み出す地球サイズの躍動、そのエネルギーを全身で感じてみてほしいと思っています。
経験が浅い方は心拍数が跳ね上がる場面もあると思いますが、そこを越えた時の喜びや達成感はひとしおであり、常識を覆す感動と興奮、そして大きな学びと成長があるはずです。シーカヤックでなければ感じられない地球サイズの感動を得る旅へ。